IT現場の悩みとして、
「コミュニケーションが不足している」
という話しをよく聞きます。
それは、自分のいた現場でもそうだと感じていました。

開発現場をまとめる立場としてやっていると、
「それって、直接話せば済むじゃん」
って、そんな気持ちが出てしまうことも多いんですよね。

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ところで、コミュニケーションの多い、少ないって、
どういうことなんでしょうね?

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コミュニケーションって不足してる?

ところで、よく聞く“コミュニケーション不足”って言葉。
これってどういうことを指しているんでしょうか?

自分の経験から考えると、こんなことかな?って考えます。

『仕事に関して必要なことを話されてない』

メンバー同士が直接話せば済むことを
自分を通して連絡とろうとするんですからね。
そうなると、「コミュニケーションしろ!」
って気持ちになりますよね。
(ってか、自分はなってました)

どうなると、コミュニケーションが足りるの?

逆に考えると、
“コミュニケーションが足りている”
ってどういうことなんでしょうか?

『仕事がよどみなく進むように、関係者同士で話し会いがもてること。そして、自分に報告が回ってくること』

こんなことかな?
なんか、都合良さそうな言葉になりました。

でも、そんな会話って本当に可能なんでしょうか?

  • 必要な時に必要なことだけを話す

本当に、必要な時に必要なことだけを話すことで、
現場の雰囲気も良くなって、仕事も進むようになるんでしょうか?

そんな職場で行われる会話って、こんな会話が多そうですね。

  • 作業のやり方、作業上必要な情報
  • 仕事先会社や担当の話題
  • 社会的な話題
  • 野球やサッカー、オリンピックといったスポーツ
  • 飲んだときの愚痴

こうやって言葉にしてみると、
さし障りのない話題が多いなという印象りしませんか?

普段、そんな話題でしか話しをしてないときに、
必要な時に必要なことを話すって可能なの でしょうか?

必要な時に必要なことを話す。
それには、普段から話しやすい環境をつくっておくことが
とても大切な要素になります。

そういった環境を作るためにも、
普段から、雑談することをお勧めします。

なんで雑談が少ないの?

では、なぜ、普段の雑談が少ないんでしょうか?
自分の経験を踏まえて挙げてみると、

  • 相手のことを知らない
  • 何の話しをすれば良いかわからない
  • 話しをする時間がない
  • 話しをすると、睨まれる
  • 他の人と関わりたくない
  • 話しをするのが面倒

他にも色々な理由があるでしょうが、
大きな理由としてはこんなところでしょうか?

自分がエンジニアとしてバリバリ開発していたときには、
話しをする必要はないよ!コードで語ろうぜ。
なんて考えていたので、雑談する重要性は感じていなかったのですが、
自分がまとめる立場になると、
雑談の重要性を切実に 感じます。

なんで雑談が必要なの?

そんなわけで、雑談はとても大事な要素なのです。
なので、もっと雑談することをお勧めしています。

雑談のメリットとしては、こんなところでしょう。

  • リフレッシュできる
  • 相手のことを知れる
  • 関係性をつくりやすくなる
  • ヘルプを求めやすくなる
  • 現場に活気が出やすくなる。

雑談する環境を作る

では、どうやって、雑談する環境をつくりましょうか。
こんなところが挙げられるかな。

1) 飲み会 や ランチ会
2) 業務として、強制的に雑談する場を1日10分程度でも作る
3) ちょっとしたワークショップ

どれも良い方法だと考えます。
そのなかでも、ここでは、強制的に雑談する環境を作り出すための
手軽なワークショップで雑談を作る方法をお勧めしています。

ワークショップで雑談する環境を作る

雑談ができない理由しては、
相手を知らない、興味がわかないといったことや、
関わるのが面倒といったことが挙げられます。

なので、ワークショップで強制的に関わりの時間を作ってしまいましょう。

他己紹介

その一つのやり方として、他己紹介をお勧めします。

他己紹介とは、自分以外の人に自分を紹介してもらうことです。
ちょっと恥ずかしさもありますが、とっても盛り上がります。
時間としては人数によりますが、1時間ちょっとでできます。

1) Aさん、Bさんのペアを作る。
 人数が奇数の場合は、ファシリテーターとなる自分を入れたりはずしたり調整してみてください。
2) インタビューをする(10分×2)
 a) AさんがBさんにインタビューする
  テーマがあるとインタビューしやすいです。
  例えば、こんなテーマが良いかもしれませんね。
  ・普段やっていること
  ・好きなこと(もの)
 b) BさんがAさんにインタビューする
  テーマは Aさんがインタビューしたときと同じテーマにしましょう。
 (※)ここで、インタビュー中は、メモを取らないことがお勧めです。
  一生懸命、話したことを記憶するつもりで、集中して聞きましょう
3) インタビューして、聞いたこと、覚えていることをメモしましょう
 5分位の時間で覚えていることをメモとりましょう。
 インタビューの時、メモしてないとはいえ、結構覚えているものです。
 ここで、頭からしっかりメモを取り出しておきましょう。
4) 他己紹介します
 a) AさんがBさんのことを紹介する(3分)
 b) Aさんからの紹介が終わった後、Bさんは付け加えたいこと等を軽く話す(1分)
 c) BさんがAさんのことを紹介する(3分)
 d) Bさんからの紹介が終わった後、Aさんは付け加えたいこと等を軽く話す(1分)

これは、一つの形ですが、
ペアを変えて2~3回やってみたり、
期間を空けて何度かやってみるのも良いですよ。

他己紹介のメリット

他己紹介って、人から経験を引き出すんですよね。
自己紹介だと、

 何を話そうか?

なんて考えているうちに時間切れになって、
ほとんど自己紹介できなかった。
ってことにもなることおありますが、

他己紹介をすると、
聞かれていることが楽しくて、ついつい話してしまう こともあり、
インタビューする方も、自分の興味のあることを聞くので、
お互いの共通の話題が生まれやすくなるんですよね。

そして、相手にたいして、それまで知らなかったことが出てきて、
新しい一面を発見することにつながっていきます。

そうやって、
相手のことも知れ、話したいと思うことも色々と出てくると、
その後から、自然と雑談が増えていきます。
それに、共通の話題があると、親近感がわいて、
グッと関係が近づいていきますしね。

普段の生活の中での雑談

普段の雑談を大切にすることで、現場の雰囲気も変わり、
現場で作業するひとの関係性を高めることにつながっていきます。

例えば、

プライベートな問題を抱えていて、仕事に集中できないメンバーがいるとき、
作業が進んでないということで叱咤してしまわずに、
そのプライベートな問題の相談にのって、
本当の解決につなげていくといったことが可能になるでしょう。

他にも、

一人で悩んでいるとき、
2時間も3時間も悩んでしまっていたことが、

ちょっとした雑談がきっかけで、
10分て解決したなんて経験もありませんか?

そんなこともふまえ、
雑談は、作業の妨げになるってよりは、
良いことが多いと感じています。

ITの現場は分担的に作業することも多いですが、
やはり多くの人が関わって作業しています。
雑談を大切にして、現場改善の一つにして欲しいと思います。

最後に、

雑談をするときは、上下関係を意識しない雑談を心がけましょうね。
そして、雑談を悪と捉えないこともとても大事です。

そんな、普段の雑談を大切にしましょう。
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